マットレス価格帯比較ガイド(素材・厚み・耐久・搬入を整理)

マットレスを買い替えようと思ったとき、同じシングルサイズでも、数千円から10万円前後まで、価格の幅がとても大きいですよね。
「どこまでお金をかけるべきか分からない」「安いとすぐへたりそう」「高い物を買っても合わなかったら困る」そんな迷いを抱えたまま、先延ばしになっている人も多いはずです。

価格が変わると、素材や厚み、ヘタりにくさ、そして搬入のしやすさも少しずつ変わっていきます。逆にいえば、自分の生活と体格、部屋の広さに合わせて、価格帯をざっくり決めておくと、選ぶ候補がかなり絞り込めるということでもあります。

この記事では、マットレスをいくつかの価格帯に分けて、素材や厚み、耐久性、搬入のしやすさの違いを整理していきます。そのうえで、用途別にどの価格帯が向きやすいか、そして購入前に気を付けたいポイントもまとめます。
無理なく、自然に、今の暮らしに合う一枚を選ぶためのものさしとして、ゆるく参考にしてもらえたらうれしいです。

目次

価格帯ごとの違い|素材・厚み・耐久・搬入のポイント比較

まずは、マットレスを大まかな価格帯に分けて特徴を表にまとめます。あくまで目安ですが、どのあたりを狙うと自分の希望に近づきやすいか、イメージしながら見てみてください。

価格帯の目安主な素材の例厚みの目安耐久のめやす搬入のしやすさ向いている人の例
1万円未満薄めウレタン 素材混合 中材少なめ5〜8センチ前後毎日使用で1〜2年程度が目安軽くて持ち運びしやすい 折りたたみやすい来客用 サブベッド とりあえず試したい人
1万〜3万円前後ウレタン 高反発系 ポケットコイルの入門モデル8〜15センチ前後使い方次第で3〜5年程度ロール梱包で搬入しやすい 重さは中くらい一人暮らし 初めてのマットレスをきちんと選びたい人
3万〜7万円前後高密度ウレタン 高反発 低反発の多層構造 ポケットコイル中位モデル15〜25センチ前後5年以上使う人も多い少し重いがロール梱包や分割構造もあり毎日しっかり寝たい人 在宅勤務が多い人 ペアで使うベッド
7万円以上高密度コイル 高級ウレタン ラテックス ハイブリッド構造など20〜30センチ前後長期使用を前提としたモデルが多い非圧縮の大型梱包が多く搬入に注意睡眠にしっかり投資したい人 ホテルライクな寝心地を求める人

※耐久のめやすは、一般的な口コミや商品スペックに多いイメージで、実際の寿命は体格や使い方 環境によって変わります。

低価格帯(1万円未満)|来客用・一時利用に向くコスパ重視モデル

この価格帯は、敷布団の延長のような薄めのウレタンマットレスが中心です。軽くて扱いやすく、広げるのも片付けるのもラクなので

  • 来客用
  • 一時的な住まい
  • とりあえずベッドが欲しい人

という場面では役立ちます。

一方で、厚みが薄い分、床つき感を覚えやすかったり、毎日使うとへたりを感じるまでの期間が短くなりがちです。体重が重めの人や、長く使いたい人は、もう一段階上の価格帯を検討しておくと安心しやすいです。

この価格帯の参考モデル


具体例として「エムール サポートマットレス(三つ折り高反発)」のような商品があります。シングルサイズで8,000円前後のことが多く、凹凸のあるウレタンが体圧を分散しつつ、三つ折りでコンパクトに収納しやすいのが特徴です。来客用として押し入れにしまっておきたい人や、まずは手頃な高反発マットレスを試してみたい人に向いています。

この価格帯の魅力は「軽さ」と「扱いやすさ」に尽きると感じます。頻繁に出し入れする来客用こそ、三つ折りで持ち運びしやすいタイプが真価を発揮しますね。短時間の利用がメインなら、必要十分な機能を備えており、まず迷ったら候補に入れておきたい一枚です。

中価格帯(1万〜3万円)|一人暮らしにちょうどいいバランス型マットレス

一人暮らしの人がよく選ぶのがこのあたりです。高反発ウレタンや簡易的なポケットコイルなど、毎日使うことを想定したモデルが増えてきます。

  • ロール状に圧縮されて届く
  • 組み立て不要で箱から出して広げるだけ
  • 厚みはそこそこで、片付ければ床も使える

こうしたバランスのよさがあり、ワンルームでも導入しやすいのが強みです。
ただし、同じ価格帯でも素材の密度やつくりに差が出やすいので、体格や好みと合うかどうかはレビューや実店舗の寝心地チェックを参考にしたいところです。

この価格帯の参考モデル


例えば「neruco 高密度バリューポケットコイルマットレス」のようなモデルは、シングルで1万円台前半のことが多く、20センチ前後の厚みとしっかりめのポケットコイルが特徴です。ロール梱包で届くため搬入しやすく、ベッドフレームに乗せても床に直置きしても使いやすいバランス型の一枚といえます。初めてポケットコイルマットレスを試してみたい人にも向いています。

この価格帯は「毎日使う前提の安心感」が出てくるゾーンだと感じます。厚みもしっかりあり、底づき感が出にくいため、一人暮らしの“最初の相棒”として選ばれる理由もうなずけます。ロール梱包で届くので、マンション住まいでも導入しやすく、失敗しにくい選択肢としておすすめしやすい印象です。

中〜やや高価格帯(3万〜7万円)|毎日の睡眠を整えたい人向けの本命ゾーン

「きちんと寝具に投資したい」という人がメインで選びやすいゾーンです。

  • 高密度ウレタンで体を支えるモデル
  • 高反発と低反発を重ねた多層構造
  • ポケットコイル数が多いモデル

など、価格に見合うだけの素材と構造の工夫が入りやすくなります。

毎日の在宅勤務で家にいる時間が長い人や、翌日のパフォーマンスを大事にしたい人は、このあたりを軸に検討すると、満足しやすい印象があります。
重さはそれなりに出てきますが、ロール梱包や分割タイプなど、搬入や模様替えのしやすさを考えた商品も増えています。

この価格帯の参考モデル


国産にこだわるなら「ビーナスベッド 国産ポケットコイルマットレス(レギュラータイプ)」のようなモデルも候補になります。シングルで3万円前後のことが多く、しっかりめの硬さと高耐久のコイルを組み合わせているため、長く使いたい人に選ばれやすい印象です。沈み込みを抑えつつ、腰まわりをしっかり支えてほしい人や、国産の安心感を重視したい人にフィットしやすい価格帯です。

この価格帯は「毎日の睡眠を本気で整えたい」という人の選択肢が一気に広がるゾーンだと感じます。特に国産モデルは、安定感のあるつくりと長く使える安心感が魅力。硬さが適度にあるので、沈み込みすぎが気になる人にも向きやすい印象です。“長期的な相棒”として選びやすい価格帯ですね。

高価格帯(7万円以上)|こだわり派やホテル級の寝心地を求める人へ

ホテルのベッドのような、どっしりとした厚みとリッチな寝心地を目指したゾーンです。

  • 高密度なスプリングを贅沢に使ったモデル
  • 天然ラテックスや特殊フォームなど、こだわり素材
  • 通気性や体圧分散性を細かく設計したハイブリッド構造

など、細やかな工夫が詰め込まれます。

一方で、非圧縮で届くものも多く、玄関や階段の幅によっては搬入が難しいケースもあります。事前にサイズや搬入経路をしっかり確認しておくことが大切です。

この価格帯の参考モデル


代表的な例として「NELLマットレス」があります。シングルで7万円台からのことが多く、多数のポケットコイルを使った細かなゾーニング設計が特徴です。寝返りのしやすさや体圧分散を意識してつくられており、お試し期間や長期保証も用意されています。長く使う前提で、睡眠への投資としてじっくり選びたい人に検討しやすい一枚です。

この価格帯になると“寝心地の方向性”が商品ごとに明確に分かれてきます。NELLは寝返りのしやすさを重視しており、朝のスッキリ感を求める人に特にフィットしやすい印象です。長期保証やお試し期間があるのも、じっくり選びたい人にとって心強いポイント。睡眠の質を生活全体の軸に置きたい人に、安心して検討してもらいたいモデルですね。


用途別おすすめ価格帯|ライフスタイルに合うマットレスの選び方

次に、ライフスタイルや使い方別に、どの価格帯を軸に検討しやすいかをまとめてみます。

一人暮らし ワンルームで使う場合

  • ベッド兼ソファとして使う
  • 部屋が狭く、掃除や模様替えもしやすくしたい

そんな一人暮らしなら

  • 1万〜3万円前後
  • 厚み10〜15センチ程度
  • ロール梱包で届くタイプ

を基準にすると、扱いやすさと寝心地のバランスがとりやすくなります。
床に直置きする場合は、湿気対策としてすのこや除湿シートと組み合わせると、より安心して使いやすくなります。

在宅勤務が多く、睡眠の質を整えたい場合

在宅勤務やフリーランスで、家にいる時間が長い人は、起きたときのスッキリ感を重視したくなります。

  • 3万〜7万円前後のゾーン
  • 高反発系や体圧分散をうたう多層構造
  • 通気性を工夫したモデル

を中心に検討すると、長時間寝ても体が沈み込みすぎず、ラクに感じる人が多い印象です。

「高反発」「低反発」どちらが合うかは体格や好みによって分かれます。可能であれば、実店舗で横向き 仰向けなどいつもの姿勢を試しておくと、感覚のずれが小さくなります。

夫婦やパートナーと一緒に寝る場合

2人で使う場合は

  • 体格差
  • 寝返りの多さ
  • ベッドフレームのサイズ

など、考えたい要素が少し増えます。

おすすめしやすいのは

  • 3万〜7万円前後のクイーン キングサイズ
  • またはシングルを2台並べる形

です。

シングル2台に分けると

  • 片方だけ早く寝る 起きるときも気を使いにくい
  • 体格や好みに合わせて、硬さ違いを選べる

といったメリットがあります。搬入も、1台ずつなら現実的なケースが多いです。

来客用として用意したい場合

来客用なら

  • 1万円未満〜1万5千円前後
  • 三つ折りマットレスや薄めの高反発マットレス

が現実的です。

普段はクローゼットや押し入れにしまっておき、来客のときだけさっと出せる軽さ 優先で選ぶと、日常の負担を増やさずに済みます。
寝心地を少し良くしたい場合は、既存の敷布団の上に重ねて使う前提で選ぶのもひとつです。

引っ越しや模様替えが多い人

転勤が多い人や、数年ごとに部屋の配置を大きく変えがちな人は、重量と搬入しやすさも大事なポイントになります。

  • 1万〜3万円前後のロール梱包タイプ
  • 3万〜5万円前後でも、比較的軽めのウレタンモデル

の中から、重さやサイズを確認しながら選ぶと安心しやすいです。

「分割できるマットレス」や「二つ折り フレームと合わせて移動しやすいタイプ」も検討の余地があります。


価格帯選びの注意点|後悔しないマットレス選びのチェック項目

最後に、価格だけで決めて後悔しにくくするための、確認しておきたいポイントをまとめます。

価格だけでなく総コストで考える

安いマットレスを1〜2年ごとに買い替えるのか、少し高めでも5年以上を見込んで使うのかで、トータルのコストは変わってきます。

  • どのくらいの期間使うつもりか
  • 引っ越しの予定があるか
  • 体格や好みが大きく変わりそうか

このあたりをざっくりイメージしておくと、価格帯を決めやすくなります。

体の悩みと価格を結びつけすぎない

腰や肩の違和感があると「高いマットレスなら何とかしてくれるかも」と期待してしまいがちです。
ただ、価格が高いほど必ず自分に合うとは限らず、体格や寝姿勢と合わないと、値段に関係なく違和感を覚えることもあります。

  • 体圧を分散しやすい構造か
  • 好きな寝姿勢 仰向け 横向き うつぶせと合っているか
  • 実際に寝てみたときの感覚

といった要素も合わせてチェックしつつ、必要に応じて専門家に相談することも視野に入れておくと安心です。

サイズと搬入経路を必ず確認する

高価格帯になってくると、非圧縮で大型の状態のまま届く商品もあります。

  • 玄関の幅
  • 階段やエレベーターのサイズ
  • 曲がり角のスペース

などを事前に確認しておかないと、届いたのに部屋まで運べないといったトラブルにつながることもあります。
商品ページのサイズ表記や、販売サイトの搬入に関する注意書きは、一度しっかり目を通しておきたいポイントです。

試せる仕組みがあるかもチェック

最近は

  • 数週間から数か月のお試し期間
  • 返送送料のみ負担
  • 店舗での試し寝サービス

など、実際に寝てみてから決めやすい仕組みを用意しているブランドも増えています。

価格帯に迷ったときは、こうした「試せるかどうか」も判断材料にすると、自分の体に合う一枚に出会いやすくなります。


まとめ|無理なく自分に合うマットレスを選ぶために

マットレスの価格帯が変わると、素材の密度や厚み、耐久性、搬入のしやすさが少しずつ変わっていきます。

  • 1万円未満は来客用や一時的な使用向き
  • 1万〜3万円前後は一人暮らしや初めての一枚に選びやすいゾーン
  • 3万〜7万円前後は、毎日の睡眠をしっかり整えたい人向けの本命ゾーン
  • 7万円以上は、こだわりの強い人やホテルライクな寝心地を求める人向け

というイメージで、ライフスタイルや体格と照らし合わせてみると、自分に合いそうな価格帯が浮かび上がってきます。

完璧な一枚を探そうとすると、情報量に圧倒されて動けなくなりがちです。
まずは「この価格帯から探してみよう」と小さく決めてみることが、無理なく一歩を進めるコツかもしれません。
少しずつ条件を絞りながら、自分の暮らしにしっくりくるマットレスを探してみてください。

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